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地底湖の諍い 天女の羽衣に湖上の戦い 問いかけに

last update Last Updated: 2025-02-06 17:51:22

そして、ケンタウロスから取り上げた

変身の魔法の玉を見てハッ!として苦笑するアーシュ 片方の足は縄に軽く絡め、もう片方の足は その縄で縛られてるワン子の頭の上

(もちろんワン子は まだ抗議してますワン)

片手でケンタウロスから奪った短い槍を持ちもう片方の手は腕を紐に軽く絡め

魔法の玉を持っている状態である。

呪文を唱え腰をかがめ、槍を自分の腰の腰紐に挿して 今度はゆっくりと紐に絡めた手を離し 軽くワン子の頭の乗せた足が浮く

ワン子の身体も紐で縛られてるのでつられて揺れる

「へ!ワン!!」

くるんと回転して、一見、逆さにつられた状態である。

片足の紐で絡めた部分のみで身体を支えている。

◆ ◆ ◆

「ええっと…昔、小さい頃に連れていってもらって見たサーカスみたいな事しているワン!」

「おい、ワン子!お前泳げるよな!」

「はいですワン、ワン」ワン子がアーシュの問いかけに慌てて答えた。

「まあ、どうなるかわからないが、もしもの時は頑張れ、ワン子」少し肩をすくめるアーシュ

「ところで、エルトニアはエイルはどこだ? あいつらに捕まってるのか?」

大事なエイルさんを心配するアーシュさん…ワン、ワン

「いえ!一緒じゃないですか?ワンワン!心配ですワン」

「えええと 分かりませんワン!…あ!」

ところで、逆さ吊り状態のアーシュだが

そんな状態で話していては、勿論、相手には攻撃のチャンスである。

◆ ◆ ◆

突然の攻撃!

攻撃を仕掛けて来た少年ケンタウロス達に逆さ状態で…。

一人の顔を短い槍の柄の部分ではたき!そのまま、勢いよく槍を回して 

今度は魔法の羽を剣の部分で右に槍でつく! 

更には、すぐ横にいたケンタウロスを反対の左に引いた形で柄の部分でお腹にドン

「うっ!」顔をゆがめる少年ケンタウロス

槍を立てるように回して 「悪いな」と笑い彼の羽をつかんで魔法を唱える

羽の魔法が解けて、そのまま湖へ ひゅるるるる……と音を立てながら ドボン!

「馬鹿やろおお!」湖に落とされた少年ケンタウロス達の罵声!

◆ ◆ ◆

「あれ?アーシュさん そういえば・・ずっと酷い怪我をさせないように手加減していませんか?ワン」

アーシュの手には2個目の魔法の変身玉

一つ目は既に先程の呪文に反応して輝いている

2個目にも同じ呪文を唱え

すると白く輝く空に浮く衣 長方形の長い布に変化した

「ま、女の子向きだが、仕方ないか」と苦笑して肩をすくめる。

「天女の羽衣ですか?ワン」

「ワン子 紐に縛られたままじゃ大変だろう それに捕まっていろ」

「わ!」紐をさっと切り 素早くわん子の手を取って 衣を握らせる

ついでに反対の端を腰の辺りで縛って固定してくれました。

結構優しいです アーシュさんワン

ゆらゆら・・浮いています・・風船に捕まって浮いている感じ

「アーシュさんは羽の代わりというか、足場のない場所での戦闘に活用してます……両腕に絡めています 飛んでいます!びゅん、びゅん、飛んでいます!ワン」

あ!横壁を蹴って 攻撃! あ!また少年ケンタウロスが湖にドボン!」

そんな時、湖の水面で巨大な赤い金魚(アカアカ)がアーシュさんを見てたワン

次から次に少年ケンタウロス軍団をなぎ倒し

ご機嫌なアーシュさん

「ふふーん」

本当に楽しそうに ケンタウロス達を湖に たたき込む

イラスト ※作者が描いたイラスト

https://estar.jp/pictures/26345120

◆ ◆ ◆ ◆

そうして、少年ケンタウロス軍団をなぎ倒しつつ

ご機嫌なアーシュさん

「ふふーん♪ふん」

本当に楽しそうに ケンタウロス達を湖に たたき込む。

バシャーン!何度も、その水音が響き渡る。

と・突然 アーシュさんの動きが止まった!

いつの間にかアーシュの背中につきつけられた短い槍の刃

「全く、元気な 困った暴れん坊だな、お前」

◆ ◆ ◆

白銀色の長い髪が洞窟に差し込む光にきらめく

レグルス、彼女の青とも紫がかかった瞳がキラキラと生き生きと輝いている。

「おまけに この私、歳上の美女、目上に対しての礼儀も知らんだろう!」「お前!なんだ!その目つき!やぶ睨みしおって反抗的な!目だ!」

アーシュさんの左手に握りた槍の刃は後ろ手に しっかりと

こちらも女性ケンタウロス、レグルスの胸元につきつけられてた。

「目つきの悪いのは生まれつき…悪かったな」

ぶっきらぼうに言い放つアーシュ

ニヤリッと笑うレグルス

「お前…何故 自分自身の羽を使わない?身体の中にしまっている翼だ」

「敵である 黒の貴族か、あるいは黒の王族に連なる大貴族と悟られぬ為にか?私の目は ふし穴じやないぞ 」

「ふふん、ポーカフェースは苦手か、けっこう・可愛いなお前」とレグルス

「うるさい デカ馬女!」ひきつり 一言叫ぶ アーシュ「お口の悪いお子様だね♪」

あ・良く聞こえないけどアーシュさん、なんか焦ってる?ワン

その時だった…湖の水が 揺らめき

水はブクブクと泡立つ…大きく揺れ…。

◆ ◆ ◆

「レグルスさま!」湖に落とされた ケンタウロスの少年達が 怯え悲鳴を上げた。

ハッ!として足元の湖を見るレグルス 

波立つ湖から現れたのは牙を持つ肉食魚、巨大魚グルル!

「炎!」 アーシュが叫ぶ 魔法の言葉 

魚の目の前にうねる大きなヘビのような炎が踊る。

別の巨大魚グルルが現れる 少年達の悲鳴が洞窟の湖に響き渡った

次にレグルスの槍が巨大魚グルルを貫く!

アーシュも咄嗟(とっさ)に新たに現れた敵に対抗する為に

彼女レグルスを補助するかのごとく、攻撃の魔法の呪文を唱える。

わん子はゆらゆら……風船もどきモードで天女の衣で宙に浮いてたのだが

湖から別の怪しい二つの目がわん子を見つめていた。顔色を変えるアーシュ

ワン子を狙い 一気に水の中から飛び上がったのは肉食巨大魚グルル!

「きやああああ!ワン!」

バシャーン、勢いよく水音が弾き飛び散る、ハッとするアーシュ 

その時、ザックリ!と 鈍い音 

巨大魚グルルをレグルスの槍が貫いた!

ばしゃーん!

「ぐおぉん」グルルは湖の中へ。

「ふぅ…」軽く息をつく銀色の髪のケンタウロスのレグルス

「皆!無事か!」「はい!レグルス様!大丈夫です」ちらりとアーシュの方を 見る。

「魔法の補助を有難う お前…名前は?」

「アーシュラン…アーシュ」と目つきの悪い黒髪の少年アーシュは答える。

「私はレグルス、西のケンタウロスの部族の三の長だ」(つまり・三番目に偉い人だワン)

「お前、黒の王族か貴族か?先程の魔法の幾つかは子供が扱うには 並じゃないぞ」

「先程の炎の魔法」

「久方ぶり 黒の火焔の王アジェンダ王から300年ぶりに出現する炎の魔法が得意な使い手は 火焔の世代」

「星見の魔法使い方達の話では…」

「炎を司る星は次の世代だと聞いてたと思うだが、予知者の神殿の巫女の話だ」

「深紅の眸、珍しい瞳の色 その色は炎の魔力を帯びると聞いたが…」

「炎の魔法使いの世代、出現には特に戦(いくさ)が多いからね

「他にも黄金の瞳の王達の世代も多いがな、そう聞いている」言葉を続けるレグルス

「私達は黒の一族とは敵にあたる、白の国側の者だからな」

「本来なら 怪しげな黒の国の者…しかも、強力な炎の魔法の使い手など

白の守護者達に引き渡す義務がなきにしもあらず」軽くニコニコな笑顔で笑いながら話すレグルス

本気でない事はその口調から読み取れた。

「じゃあ 三の長であるレグルス殿 怪しげな俺やそこのワン子をどうするつもりだ」

無表情のまま 問いかけをするアーシュ

「そうだな!子供らを傷つけず

しかも、巨大肉食魚から子供達を助けてくれた恩義もある、とりあえず見なかった事にして」

「一緒にメシでも食べるか!

幸い今回はグルルも大量の魚も取れて大漁!大漁!」

「いいのか? あのワン子はともかく

怪しげな黒の国の者を ほっとくのか?」と本人である…アーシュ

「構わない♪構わない♪」

「ところで黒の国では、別の大陸や島国などの他国との交流が盛んで、珍しい料理方法もあるとか!お前知ってるか?」 

そこでワン子が一言!

「アーシュさんは料理の天才ですぅワン!」「おおっ!なんて素晴らしいだ!」

「わかった 調味料と道具は用意してくれるな」

多少、呆れつつも気は良さそうな連中から…そをな事を思うアーシュ

「了解した♪」能天気な明るいレグルスの一言

「レグルスさま!」下の湖から元気の良い嬉しそうな声!

網を手に振り回すケンタウロスの子供達

網の中には タイ程の大きな赤い巨大な金魚もどき!

ぴちぴちぴち!網の中で暴れてもがいている。

「アカアカです!」

それは巨大金魚?アカアカに変身したお姫様のエイルであった!

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